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介護職は有給を取れない? 医療・福祉の取得率と職場の見極め方
「有給、申請しにくくて…」
介護職は有給が取れない。そう感じていませんか。
人が足りない日に休みを出しづらい。希望休が通らない。連休が取れない。確かに、そういう職場はあります。
ただ、公的な調査では、介護を含む「医療,福祉」全体の有給取得率は全産業平均を上回っています。取れる職場と取れない職場、その差はどこにあるのか。求人票のどこを見て、面接で何を聞けばいいかまで整理します。
目次
介護職の有給は本当に取れない? 医療・福祉の取得率は68.4%
厚生労働省の令和7年就労条件総合調査によると、「医療,福祉」の年次有給休暇の取得率は68.4%。全産業の平均66.9%を上回っています。
内訳を見ると、労働者1人あたりの付与日数は17.7日で、そのうち12.1日を取得しています。
ただし、これは「医療,福祉」という産業区分の数字です。この調査に介護分野だけを取り出した項目はなく、介護職に限った取得率ではありません。言えるのは「介護を含む区分が、全産業平均を下回ってはいない」ということまでです。
全産業でも、取得率66.9%は昭和59年以降で最も高い水準です。また2019年4月から、年10日以上の有給が付与される労働者(管理監督者を含む)について、年5日を取得させることが義務づけられています。
ただし平均は平均でしかありません。産業別に見ると、最も高い「電気・ガス・熱供給・水道業」は75.2%、最も低い「宿泊業,飲食サービス業」は50.7%と、24ポイント以上の開きがあります。産業の平均値だけでは、個々の職場で有給を取りやすいかまでは分かりません。
差が出るのは職場ごと 有給を取りやすい職場の2つの共通点
そこで、職場ごとの違いを見極める手がかりとして、ケアスタッフのキャリアアドバイザーが相談の現場から挙げる2点を見ていきます。
職員の配置に余裕があるか
ひとつは、職員の配置がしっかりしていること。言い換えれば、人員に余裕があるかどうかです。
休んだ人の代わりに出勤できる職員がいるかどうか。ここが有給の取りやすさに効いているといいます。裏を返せば、配置に余裕がない職場では、制度があっても申請しにくくなる可能性があります。
職員規模が大きいか
もうひとつは、職員規模の大きさです。
職員数が多ければ、休んだ人を代替できる余地が生まれやすいといいます。ただし大規模でも配置に余裕があるとは限りません。見るべきは人数の多さだけでなく、休んだ人を代替できる体制があるかです。
関連記事:介護職の”本当にいい職場”とは?働きやすい介護施設の3つの特徴
年間休日は現場の感覚で110日が分かれ目 ただし悩みの中心は移りつつある
有給とは別に、年間休日そのものの日数も休みやすさを左右します。ここは公的な統計と現場の感覚を、分けて見ておきましょう。
まず現場の感覚です。ケアスタッフへの相談では、年間休日数は110日を目安に考えている方が多いといいます。110日を下回ると少ないと感じ、上回れば多いと感じる、という分かれ目です。
ただし同じ取材では、年間休日が110日程度の求人も見られるようになり、休日数そのものに関する悩みは以前より少なくなっているといいます。日数より、希望休の取りやすさへ悩みの中心が移っているということです。
参考までに、全産業で企業が定める年間休日総数を見ると、令和6年の1企業平均は112.4日。企業規模別では30〜99人が111.2日、1,000人以上が117.7日です。これは有給休暇の取得日数ではありませんし、介護に限った数字でもありません。前章の有給の話とは指標も対象も異なる、参考値として分けて見てください。
関連記事:夜勤なしの介護職、本当にある?求人選びの落とし穴と対策
希望休のリアル 月2〜3日、ルールは求人票に載らない
有給と並んで効いてくるのが希望休です。ここは制度というより職場ごとの取り決めで決まる領域で、求人票からは読み取れません。
ケアスタッフのキャリアアドバイザーによると、月の希望休は2〜3日程度となることが多いといいます。
職場数は多くありませんが、「既定の希望休日数の範囲で連休を作ってもいい」と明言している職場もあります。同じ「月2〜3日」でも、連休にできるかどうかで使い勝手はまったく変わります。
そして、希望休の日数や詳しいルールは、求人票に掲載されていないことが多いといいます。つまり求人票だけでは、次の3点を確認できない場合があります。
1. 希望休が月に何日まで出せるか
2. 申請のルール(いつまでに、誰に)
3. 希望休で連休を作っていいか
同じ取材によると、転職理由として多く挙がる休日面の悩みは「希望休が取りにくい」「連休がもらえない」の2つ。求人票に載りにくい情報だからこそ、応募前に確認しておきたい部分です。
関連記事:介護施設見学のチェックポイント15選!プロが教える失敗しない職場選び
土日祝休み・子どもの急な休みにどう備えるか
休みの希望は、人によって中身が違います。相談で多い2つのケースについて、現実的な選択肢を整理します。
土日祝に休みたい場合
正直にお伝えすると、介護職で土日祝すべてを固定休にできる職場は、選択肢が限られます。
ケアスタッフのキャリアアドバイザーによると、デイサービスに日曜定休の事業所がある程度で、他の施設は365日稼働しているためです。土日祝すべての休みを条件にすると、正社員求人の選択肢はどうしても狭くなるといいます。実際、土日祝の休みを重視する方は派遣を選ぶ傾向があります。
子どもの急な体調不良に備えたい場合
ケアスタッフへの相談では、子育て世代から「子どもの突発的な体調不良で休まざるを得なくなるので、そういうことに理解のある職場がいい」という声が多く寄せられます。
この場合に見るべきは、休暇制度そのものより、急な休みを「お互い様」と受け止めてくれる職場かどうかです。カバーしてくれる人がいたとしても、理解がなければ態度や雰囲気に出てしまい、結果として働きづらくなります。
見極め方のひとつは、面接や見学で「小さい子どもがいて…」と率直に話してみることです。職員に同じ境遇の人がいてフォローし合っている、といった理解を示すスタンスが返ってくるかどうかに、職場の実際の雰囲気が表れます。
なお、子どもの行事のように事前に分かる予定であれば、派遣で規定の希望休にプラスして休みをもらえるケースもあります。突発的な休みへの対応とは分けて確認しましょう。
面接・見学で確かめたい4つのこと
求人票だけで分からない点は、面接や見学で確認できます。次の4つを押さえておくと、入職後のギャップを減らしやすくなります。
1. 希望休は月に何日まで出せるか
→「月に何日まで希望を出せますか」と、具体的な日数を確認します。
2. 希望休で連休を作っていいか
→取り決めがある職場かどうかが分かります。
3. 有給の申請方法と、直近1年の取得実績
→年10日以上付与される人には、年5日の取得が法律上義務づけられています。義務の有無だけでなく、職場全体で実際に何日取れているかを聞きます。
4. 急な休みをお互い様でカバーし合える雰囲気か
→カバーする人がいるかだけでなく、職場に理解があるかが、この答えに表れます。
関連記事:介護の職場はどう選ぶ?後悔しないための”見極めチェックリスト”
関連記事:介護派遣の働き方とは? メリット・デメリットと向いている人の特徴を解説”
まとめ
「業界全体として取れていない」わけではない
→「医療,福祉」の取得率68.4%は全産業平均66.9%を上回っています。ただし介護職に限定した公的データはありません。
職場ごとの取りやすさは、配置と代替体制で見極める
→産業別でも24ポイント以上の開きがあります。職場を見るなら、配置に余裕があるか、代われる人がいるかです。
希望休のルールは求人票に載らない
→日数・申請方法・連休の可否は、聞かなければ分かりません。
事情によって取るべき選択肢が変わる
→土日祝を優先するのか、急な休みへの対応を優先するのか。先に決めておきましょう。
希望休のルールや、急な休みへの対応。求人票だけでは分からない条件を整理するところから始められます。
ケアスタッフでは、介護職の皆様のキャリアを総合サポートしています。しつこい営業は一切いたしません。秘密厳守の無料相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ケアスタッフ
ケアスタッフは医療・介護施設のパートナーを目指し人材サービスを提供しています。具体的には就職を希望する看護師、介護士、歯科衛生士等の方と新潟県内の施設や病院、双方のニーズにマッチングさせる仕事です。1998年の創業から26年間での看護師・介護職などの登録数は、延べ1万人以上。お取引先は新潟県内で300社以上。高齢者介護施設とその担い手をマッチングする「ヘルスケア人材サービス」の仕事を通じて蓄積した知見と情報を、毎週独自の視点でお届けします。