介護の転職ブログBlog
カテゴリ
新着記事
- 介護職に向いてる人の特徴とは? 施設別の適性診断と失敗しない選び方
- 実務者研修を新潟で受講するなら? 修了後の働き方まで見据えて解説
- 施設ケアマネと居宅ケアマネは兼務できる? 制度の基本と現場でつまずきやすいポイントまで解説
- 介護の仕事がきつい原因は? 負担の正体と職場選びのコツ
- 介護の夜勤は本当につらい?現場のリアル体験談と負担の少ない職場選び
- 介護施設見学のチェックポイント15選!プロが教える失敗しない職場選び
- 介護の仕事が「忙しすぎて辞めたい」と思ったら――原因の構造分析と“働きやすい職場”の見極め方
- 介護のチームワークが良い職場とは?特徴と見極め方を徹底解説
- 介護職の人間関係で疲れた…ツラさの正体と“健全な職場”の見分け方
- 介護の職場はどう選ぶ? 後悔しないための“見極めチェックリスト”
人気の記事トップ10
- 施設ケアマネと居宅ケアマネは兼務できる? 制度の基本と現場でつまずきやすいポイントまで解説
- 介護老人福祉施設で働く職種、役割、仕事内容とは? すべてを紹介します!
- ケアマネジャーは何歳まで働ける? 平均年齢や定年についても解説!
- 介護職の自己 PR の状況に合わせた書き方・例文を紹介!
- サービス提供責任者は未経験でもなれる? 仕事内容や資格要件も紹介!
- グループホームは無資格でも働ける? 仕事内容やおすすめの資格も紹介!
- ユニットリーダーになるには?仕事内容や必要な資格を解説!
- 特養(特別養護老人ホーム)の生活相談員の仕事内容、給与などを解説!
- デイサービスの生活相談員の仕事内容とは? 必要な資格も紹介!
- 介護職は何歳まで働ける? 年齢制限の実態と長く働くポイント
施設ケアマネと居宅ケアマネは兼務できる? 制度の基本と現場でつまずきやすいポイントまで解説
「人手が足りないから、併設の居宅もお願いできないか」——施設長からそんな打診を受けて、モヤモヤしていませんか。
転職先の求人票に「兼務あり」の文字を見つけて、実態が気になっている方もいるかもしれません。
結論から言えば、施設ケアマネと居宅ケアマネの兼務は法的には「条件付きで可能」です。しかし、その条件は想像以上に厳格であり、安易に引き受けると自分自身のキャリアや心身を削ることにもなりかねません。
本記事では、兼務に関する法的なルールを整理したうえで、現場で実際に起きやすいトラブルや判断に迷いやすいグレーゾーン、そして後悔しないための判断基準を解説します。
目次
最終更新日:2026年1月15日
施設ケアマネと居宅ケアマネの兼務は「条件付き」で可能!――知っておくべき法律の壁
まずは、兼務の可否を判断するうえで欠かせない法的なルールを確認しておきましょう。曖昧な知識のまま兼務を引き受けてしまうと、最悪の場合、実地指導で返還金を求められるリスクもあります。
原則は「常勤・専従」が基本ルール!
厚生労働省令第38号「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」によれば、居宅介護支援事業所の介護支援専門員は、原則として「常勤かつ専従」であることが求められています。
参照:https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=82999404&dataType=0&pageNo=1
「専従」とは、勤務時間中はその業務のみに従事するという意味です。居宅ケアマネジャーの場合、利用者宅への訪問やサービス担当者会議の開催、関係機関との連絡調整など、多岐にわたる業務をこなす必要があります。1人あたりの担当件数は44人(ICT活用等により49人まで緩和)とされており、それだけでもフルタイムの業務量になります。
兼務が認められる「例外」とは?
ただし、以下のような条件を満たす場合には、例外的に兼務が認められています。
| 条件 | 具体例 |
| 管理者との兼務 | 居宅の管理者が介護支援専門員を兼務する場合 |
| 同一敷地内の兼務 | 同一法人が運営する施設と居宅が同じ敷地内にある場合 |
| 業務に支障がない範囲 | 兼務先の業務量が限定的で、本来業務を圧迫しない場合 |
参照:https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=82999404&dataType=0&pageNo=1
ここで注意したいのは、「同一敷地内」の定義が自治体によって異なる点です。道路を一本挟んだだけで「別敷地」と判断されるケースもあり、いわゆる「ローカルルール」が存在します。
法律上はOKでも、新潟県内の市町村によっては認められないケースもあるため、事前に指定権者(自治体)への確認が不可欠です。
兼務の可否は制度だけでなく、現場での運用(担当範囲や役割分担)によっても負担感が大きく変わります。
「働きやすい職場」の見極め方は、こちらの記事でも整理しています。
参照:「介護職は離職率が高い? 働きやすい介護施設の特徴を紹介!」
安易に引き受けると危険? 現場で起きる「兼務トラブル」と実務のリアル
法的に兼務が可能だとしても、実務として円滑に回るかどうかは別の問題です。ここでは、現場で実際に起きやすいトラブルを整理します。
「外」と「中」の板挟みによる時間管理の崩壊
施設ケアマネと居宅ケアマネの業務は、その性質が根本的に異なります。
居宅ケアマネの業務は、利用者宅への訪問、認定調査への立ち会い、サービス担当者会議の開催など、外出が中心です。一方、施設ケアマネの業務は、入所者の見守りや急変対応、施設内カンファレンスへの出席など、施設内に常駐することが前提となります。
この二つを一人でこなそうとすると、「モニタリングに出かけようとした瞬間に、施設で転倒事故が発生」といった物理的な矛盾が頻発します。どちらを優先しても、もう一方から不満が出る——そんなストレスフルな状況に陥りやすいのです。
「囲い込み」を疑われる精神的ストレス
同一法人が運営する施設と居宅を兼務する場合、「自施設のベッドを埋めるための営業マン」として扱われるリスクがあります。
介護保険法はケアマネジメントの「中立公平性」を厳しく求めています。しかし、兼務ケアマネは、利用者にとって最適なサービス選択と、所属法人の稼働率向上という相反する要請の板挟みになりがちです。たとえ本人にその意図がなくても、周囲から「囲い込みではないか」と疑念を持たれること自体が、大きな精神的負担となります。
給料は「1.5人分」にはならない!
業務量が倍近くになっても、給料は微増(手当程度)にとどまるケースがほとんどです。さらに、常勤換算の計算上、居宅側が「非常勤」扱いになると、特定事業所加算などの高単価な加算が取れなくなるという経営的デメリットも生じます。
「働き損」になりやすい構造があることは、覚えておいて損はありません。
兼務で苦しくなる背景には、業務量だけでなく「相談しづらさ」や「人間関係の疲れ」が重なるケースもあります。
職場のコミュニケーション面の悩みについては、こちらでも解説しています。
参照:「介護職の人間関係で疲れた…ツラさの正体と“健全な職場”の見分け方」
「名ばかり兼務」は監査でバレる! 判断に迷うグレーゾーンとリスク
兼務運用における最大のリスクは、意図的あるいは過失による法令違反です。これは労働者個人の資格を脅かすだけでなく、事業所の存続にも関わる重大な問題です。
勤務表(シフト)と実態の乖離!
行政による実地指導で最も厳しくチェックされるポイントの一つが、「勤務表と実態の整合性」です。
書類上は「常勤専従(9時〜18時は施設)」としながら、実際にはその時間帯に居宅の外回りをしている——このような運用は「虚偽の届出」および「人員基準欠如」とみなされる可能性があります。
最悪の場合、介護報酬の返還命令や指定取消処分につながるリスクがあります。
加算算定の要件違反!
特定事業所加算などの加算を取得するために、無理な兼務体制を組んでいる事業所も散見されます。しかし、加算の要件を満たすために「名ばかり専従」の状態を作り出すことは、不正請求とみなされる危険性があります。
「知らなかった」では済まされない!
上司の指示に従って虚偽の勤務実績記録に捺印した場合、労働者側も責任を問われる可能性はゼロではありません。自分の身を守るためにも、雇用契約書や勤務実態が法令に適合しているかを確認する権利があることを覚えておいてください。
「兼務が前提の体制」になっている職場では、制度面のリスクだけでなく、現場の安全や連携体制にも影響が出ることがあります。
チーム連携の重要性は、こちらの記事でも詳しく扱っています。
参照:「介護のチームワークが良い職場とは?特徴と見極め方を徹底解説」
兼務を打診されたらどうする? 後悔しないためのチェックリストと転職市場の活用
「兼務をお願いしたい」と言われたとき、どのように判断すればよいのでしょうか。ここでは、後悔しないためのチェックポイントと、新潟県の転職市場の状況をお伝えします。
受ける前に確認したい3つのポイント
| チェック項目 | 確認すべき内容 |
| 常勤換算の説明はあるか | 自分の労働時間がどう計算され、行政にどう届け出されるか明確か |
| 事務員の配置はあるか | レセプト請求や電話番まで兼務ケアマネに任せていないか |
| 緊急時のバックアップ体制 | 自分が外出中に誰が施設の対応をするのか、役割分担が明確か |
これらの説明がない、または曖昧な場合は、キャパオーバーになるリスクが高いと考えてよいでしょう。
新潟県の転職市場は「売り手市場」
新潟労働局が発表した2024年12月の有効求人倍率(季節調整値)は1.50倍でした。これは、求職者1人に対して1.5件の求人があることを意味し、介護業界においても人材不足が続いています。
参照:https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/472132.pdf
つまり、「無理な兼務を受け入れなくても、他に選択肢がある」という状況です。「専従」で働ける求人は新潟県内にも多数あり、兼務を断ったからといって仕事がなくなるわけではありません。
専門家への相談という選択肢
事業所が提示する条件が適正かどうか分からない場合は、第三者に相談することも有効です。地域の事情に詳しい転職エージェントであれば、「あの法人は兼務が多い」「この施設は専従を守っている」といった非公開の情報を持っていることもあります。
絆ケアスタッフでは、新潟県内の介護事業所を実際に訪問し、兼務の実態や残業事情まで把握したうえで求人をご紹介しています。
「今の兼務条件は本当に適正なのか」「もっとケアマネ業務に集中できる職場はないか」と迷ったときは、まずは情報収集として相談してみてはいかがでしょうか。
「今の条件を受け入れるべきか」迷ったときは、長く働ける環境かどうかを軸に考えるのも一つです。
年齢不安も含めた働き方の整理は、こちらの記事が参考になります。
参照:「介護職は何歳まで働ける? 年齢制限の実態と長く働くポイント」
まとめ
施設ケアマネと居宅ケアマネの兼務は、法律上は「条件付きで可能」です。しかし、その条件は厳格であり、業務特性の違いから現場では多くのトラブルが発生しやすい構造があります。
安易に兼務を引き受けると、時間管理の崩壊、精神的ストレス、給与面での不利益、さらには監査での指摘リスクまで、さまざまな問題に直面する可能性があります。
新潟県の有効求人倍率は1.50倍と高水準であり、「専従」で働ける求人は他にもあります。無理に兼務を受け入れるのではなく、自分のキャリアと健康を守るための選択肢を検討してみてください。
もし「このままでは続けにくい」と感じる場合、ブランク復帰の視点も含めて、働き方を立て直す方法があります。
不安を減らす準備と職場選びは、こちらの記事でも解説しています。
参照:「介護職はブランクがあっても復職可能! 不安を減らす5つのポイント」
ケアスタッフ事業部
ケアスタッフ事業部は医療・介護施設のパートナーを目指し人材サービスを提供しています。具体的には就職を希望する看護師、介護士、歯科衛生士等の方と新潟県内の施設や病院、双方のニーズにマッチングさせる仕事です。1998年の創業から26年間での看護師・介護職などの登録数は、延べ1万人以上。お取引先は新潟県内で300社以上。高齢者介護施設とその担い手をマッチングする「ヘルスケア人材サービス」の仕事を通じて蓄積した知見と情報を、毎週独自の視点でお届けします。